妊婦の1日のカフェイン量は?どれくらいならいいの?

妊婦中にカフェインの摂りすぎは母胎に悪影響があるといわれています。
コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれているのはよく知られていますが、実は、お茶にもカフェインが含まれていることは意外と知られていません。
皆さんはご存知でしたか? 妊娠中にカフェインは大丈夫なの?なにを飲んだらいいの?
などいろいろな疑問が出てきたので、徹底的に調べてみました!!

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カフェインにはどんな影響があるの?

カフェインが含まれている飲み物の代名詞といえば、コーヒーが有名です。
妊娠中には様々なストレスが増えますので、食後のコーヒーなどはストレスを和らげてくれる、なくてはならないものとして飲んでいる人は少なくないと思います。
カフェインには、

  • 利尿作用・・・人間の体の老廃物を除去するため、腎臓で血液をろ過しています。
    カフェインを摂取すると、老廃物と一緒に体内の水分まで体外に排出しようとします。
    これを利尿作用といいます。
    コーヒーや紅茶を多く飲むと、それに含まれるカフェインが原因でトイレに行く回数が増えることになります。
    また、暑い夏の季節は大量の汗をかきますので、体内にある水分が体外に排出されてしまいます。
    ここで水分補給としてコーヒーや紅茶を多く飲むと、利尿作用により水分が排出されてしまうため、知らない間に脱水症状になっていることがありますので注意してください。
  • 覚醒作用・・・体内に摂り込まれたカフェインは30分で脳に到達します。
    脳に到達したカフェインは、アデノシンという物質の働きをブロックします。
    アデノシンの働きがブロックされると、精神機能が高揚するので眠気がとれて覚醒します。 また、感覚や知覚が敏感になり、集中力が高まるとともに疲労感も解消されやすくなります。
  • 鎮痛作用・・・アデノシンの働きをブロックすることで、頭痛の原因になる脳の血管の拡張状態を収縮状態にする働きがあるので、頭痛を改善する作用があります。
妊娠中のカフェインは影響あるの?

カフェインは胎盤を容易に通過するため、おなかの赤ちゃんにもカフェインが移行してしまいます。
妊娠中には胎児の骨や歯を作るために多くのカルシウムが必要になります。
カルシウムが不足すると、胎児にカルシウムを届けるために母体の骨や歯に蓄積されているカルシウムを溶解させます。
そのため、妊娠中にカルシウムが不足すると胎児の骨や歯を弱らせてしまうだけでなく母体の骨や歯も弱ってしまいます。
カフェインを多量に摂取すると、尿と一緒に体内のカルシウムを体外に排出してしまうので注意する必要があります。
妊娠初期の段階では特に、胎児の成長のに多くの鉄分を必要とするため、母体は鉄分不足になりがちで貧血を起こしやすくなります。
貧血を起こして倒れたりすると、胎児に届けられる酸素が欠乏し、胎児の成長を妨げる原因になる恐れがあります。
ただでさえ妊娠中は鉄分不足なりがちなのに、カフェインを大量に摂取すると、鉄分の吸収を妨げてしまうので注意してください。
妊娠中はカフェインを分解をするのに時間がかかります。
妊娠後期の段階ではカフェインを摂取すると、分解処理が妊娠していない頃に比べて1/3になりますので、体に長くカフェインが残るために胎盤を通じて胎児に蓄積されていきます。
成人女性はカフェインを肝臓吸収処理できますが、胎児は肝臓などの内臓が未発達のためにカフェインを分解処理ができないため胎児の体内に更に蓄積されてしまうのです。
蓄積されたカフェインは、胎児の負担になり成長を妨げる可能性もあります。 このように、カフェインの過剰摂取は様々なリスクを伴う可能性があるのです。   tea-1040677_640_R  

1日にどのくらいのカフェインを摂取してもいいの?

世界保健機関(WHO)では「妊娠中に飲むコーヒーは1日最大で3杯~4杯」にしましょうと言っています。
実は、妊婦や胎児、赤ちゃんのカフェインの影響はいまだに確定されていない部分もありますので、世界の国々によってもカフェインの最大摂取量もまちまちですし、体格の違う外国を基準にするのは完全には適用できないと思いますが、参考にはなるでしょう。
各国の妊婦によるカフェインの1日当たりの最大摂取量

  • 世界保険機構(WHO)・・・コーヒーカップ3杯~4杯
  • オーストリア保険・食品安全局(AGES)・・・300㎎/日
  • 英国食品安全庁(FSA)・・・200㎎/日
  • カナダ保険証・・・300㎎/日 参照:食品安全委員会 ファクトシート

また、妊娠中にカフェインを摂取する量が1日150㎎未満の妊婦に比べて300㎎以上摂取する妊婦は流産のリスクは2倍になり、コーヒーを1日8杯以上飲むと死産のリスクが高まるとも言われています。
これらのデータからわかることは、あくまでもカフェインを大量摂取した場合には影響があるということです。
裏を返せば、これらのデータを目安にすれば1日2杯~3杯のコーヒーやお茶は問題はありません。
それでも念のため、1日の可能なカフェイン摂取量などを主治医の先生に相談してみると安心できますね!

カフェインが含まれている飲料は?

カフェインは含まれている飲料にはどのようなものがあるのでしょうか?
コップ1杯分(150ml)あたりのカフェインの含有量

  • レギュラーコーヒー・・・約100~150㎎(焙煎方法によって異なる)
  • インスタントコーヒー・・・約60㎎
  • ノンカフェインコーヒー・・・0.1㎎~1㎎(カフェインの除去法によって異なる)
  • 紅茶・・・50㎎~80㎎(ティーパックや茶葉によって異なる)
  • ココア・・・約30㎎
  • 緑茶(玉露)・・・約160㎎
  • 緑茶(煎茶)・・・約50㎎
  • 抹茶・・・約50㎎
  • ウーロン茶・・・約30㎎
  • ほうじ茶・・・約30㎎
  • 玄米茶・・・約15㎎
  • 麦茶・・・0㎎
  • ルイボスティー・・・0㎎
  • たんぽぽ茶/たんぽぽコーヒー・・・0㎎
  • オーガニックハーブティー・・・0㎎
  • コーラ・・・約30㎎~約40㎎
  • 市販の解熱鎮痛剤 1回2錠分・・・約80㎎~120㎎

となっています。 これらの特徴として、 緑茶(玉露)>レギュラーコーヒー>インスタントコーヒー・紅茶>抹茶>ウーロン茶・ほうじ茶・玄米茶 となっています。
カフェインがほとんど入っていない/入っていない(0㎎)ものとして、麦茶、ルイボスティー、たんぽぽ茶/たんぽぽコーヒー、オーガニックハーブティ-は妊娠中の方に特に適した飲み物です。
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ノンカフェイン飲料が安心です!

カフェインの摂取量に注意すればリスクは少なくなりますが、カフェインを摂取するのはやはり気になりますよね。
そうは言っても、「コーヒーが飲みたい!」、「お茶が飲みたい!」というのを我慢するのはかえってストレスになります。
そこで、最近はノンカフェインのコーヒーやお茶がありますのでそれらを選んで飲むようにしましょう。
ノンカフェインとは、カフェインが含まれた飲食物からカフェインを取り除いたり、カフェインの添加する飲食物にカフェインを添加しないことで、カフェインを含まなくなったものを言います。
ノンカフェインの飲料をいくつか紹介します。

麦茶

麦茶は本来、ノンカフェインですが、市販のティーパックには麦茶の色が早く出るように紅茶やウーロン茶の葉を混ぜて加工したものがあり、これらにはカフェインが含まれているので、「ノンカフェイン」と表示されたものを使用しましょう。
冷たい麦茶をがぶ飲みするのは、妊娠中の母体を冷やすことになるので注意してください。
特に夏場は冷蔵庫で冷やしすぎないでください。
常温や暖めて飲むことをおすすめします。
また、麦茶と混同されるノンカフェインの飲み物として、はと麦茶がありますが、こちらは飲み過ぎると、はと麦に発生するカビによって子宮収縮作用が起こる場合があり、それが流産や早産の原因にもなるので、はと麦茶は飲まないほうがよいでしょう。  

たんぽぽコーヒー・たんぽぽ茶

たんぽぽには血流をよくする効果があるため、むくみの解消や母乳の出をよくする効果が期待できます。
それらの効果によって、たんぽぽコーヒーやたんぽぽ茶は妊娠中だけでなく赤ちゃんへの授乳中にも飲むことができるのです。
また、コーヒーは好きだけどカフェインを摂るのはちょっと・・・という方には「たんぽぽコーヒー」をおすすめします。
たんぽぽコーヒーには「コーヒー」と名前が付いていますがコーヒ豆は一切使用していません。
焙煎したたんぽぽの根から作られる飲料のことをいいます。
たんぽぽに含まれているクロロゲン酸という物質が、コーヒー豆にも含まれているため、風味と飲み口がコーヒー豆から焙煎したコーヒーに近くなるのです。
たんぽぽコーヒーの動画がありますので紹介しますね。  

たんぽぽコーヒー「ぽぽたん」を飲んでみませんか?↓   また、ノンカフェインのお茶を飲みたいという方は「たんぽぽ茶」をおすすめします。
「たんぽぽコーヒー」はたんぽぽの根のみを使っていることが多いですが、「たんぽぽ茶」はたんぽぽの根や茎、葉を使っていることが多いです。
また、たんぽぽコーヒーの製法は一旦炒めたものをフィルターで濾して(こして)飲みます。
そうすることによりコーヒー似た色と味わいを出しています。
一方、たんぽぽ茶は、根や茎、葉などを乾燥させて細かく刻んだものを煎じて飲みます。
緑茶と同じ製法によってお茶の味わいを出しています。
たんぽぽコーヒーとたんぽぽ茶は似て非なるものです。
あなたはどちらを飲みますか? ノンカフェインたんぽぽ茶も紹介しますね。  
 ノンカフェインたんぽぽ茶を飲んでみませんか?↓
 

ルイボステイー

ルイボスティは紅茶とは異なるハーブティーの飲み物ですが、紅茶の代わりになる代表候補となる飲み物です。
オーガニック(化学肥料や農薬を使用しないで育てられた作物)のルイボスティ―には、妊娠中の方に必要なカルシウムや鉄分といったミネラルが含まれているので、妊娠中には最適な飲み物です。
妊娠初期の段階ではつわりがひどい時期には匂いに敏感になりますので、匂いがあまりきつくないルイボスティーは、妊娠初期の段階から授乳段階まで幅広くおすすめできるノンカフェイン飲料です。
ルイボスティ―の素晴らしさを動画とともに紹介します。 
  ノンカフェイン ルイボスティーを飲んでみませんか?↓  

オーガニックハーブティー

ハーブティーは基本的にノンカフェインの飲み物ですが、ハーブティーの種類によっては、「はと麦茶」のように子宮収縮作用のあるハーブティーもありますので注意が必要です。
妊婦さんが飲めるハーブティを一部紹介します

  • ダンデライオンルート・・・先ほど紹介した「たんぽぽコーヒ」です。
  • ルイボスティ―
  • ローズヒップティー・・・ビタミンCがレモンの60倍含まれているので風邪の予防に有効です。
    風邪薬にはカフェインが含まれていますので妊娠中の方は、飲めない場合があります。
    その場合にもローズヒップティーを飲んで風邪を予防しましょう。

また、妊婦さんが飲めないハーブティーも一部紹介します。

  • ハトムギ・・・様々なお茶にブレンドされるハトムギですが子宮収縮作用があることで有名なハーブなので妊娠中に飲むのは控えましょう。
  • カモミール・・・血行促進やリラックス効果がありますが、これもハトムギと同様、子宮収縮作用がありますのでこれも飲むのは控えましょう。

これらのハーブティーを飲む時には、飲む前に必ずパッケージの注意書きを確認するとともに、主治医の先生に確認をしてください。
また、現在では、妊婦さん専用のハーブティーも開発されていますのでそれらをうまく活用しましょう。
妊婦さん専用 マタニティーブレンドを飲んでみませんか?↓ いくつかノンカフェインの飲料を紹介してきましたが、自分の好みや体調と相談して飲んでくださいね。

まとめ

妊娠中のカフェイン摂取は適量を守れば摂ることは可能です。
しかし、カフェインの大量摂取は母体や胎児に様々な悪影響が出る可能性があるりますので、できるかぎりノンカフェインものを摂ることで安心して妊娠期間を過ごしましょう!

 

                        
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