踏み台昇降運動を行うとき、台の高さや、ウォーキングと比較すると効果があるのか迷う方は結構いますよね?
踏み台昇降の台の高さによる消費カロリーと、ウォーキングの歩行距離に相当する消費カロリーの関係が知りたくなったので徹底的に調べてみました!
目次
踏み台昇降運動とウォーキングの消費カロリーを比較すると?
踏み台昇降運動は、踏み台を一定の速さで台に昇ったり降りたりを繰り返す運動であり、ウォーキングと同じ有酸素運動です。
体内の糖質(炭水化物)や脂肪を燃焼させ、脚の筋肉を鍛える効果があります。
ウォーキングは基本的に屋外で行う運動ですが、踏み台昇降運動は屋内でできるので、天候に左右されることもなく、おしゃれな服装を着る必要も、化粧をする必要もありません。
消費カロリーから見て、水平方向に運動するウォーキングと垂直方向に運動する踏み台昇降で同じ時間運動しても消費カロリーは異なります。
垂直方向に運動するのは地球の重力に逆らっていますので、水平方向よりも運動負荷が大きくなり、消費カロリーもウォーキングより増えることになります。
踏み台昇降運動の効果的なやり方は、こちらで紹介していますので読んでみてください。
⇒「踏み台昇降運動は高さ・速さ・時間で効果が変わる!やり方は?」の記事を読む
踏み台の高さに相当する歩行距離&消費カロリー&METs(メッツ)は?
有酸素運動である踏み台昇降運動の消費カロリーを算出するには、METs(メッツ)という指標が必要になります。
METs(メッツ)は(Metabolic equivalents)の略で、例えばソファでTVを視聴するなどの行為を安静状態の値:1.0METsとし、部屋の掃除などの日常の活動やウォーキング、スポーツなどを行った時に、何倍の代謝(カロリー消費)をしているかを表します。
参照:国立健康・栄養研究所「身体活動のメッツ(METs)表」
踏み台昇降運動では、踏み台の高さと昇り降りする速さによってMETsの値が変わってきます。
昇り降りする速さを一分間あたりの総ステップ数「ビート(bpm)」で表し、踏み台を一回昇り降りすると4ステップでそれが1セットになるので、例えば80ステップだと一分間に20セット昇り降りすることになります。
踏み台昇降の消費カロリーの計算式は、
- 1.05×METs ×時間(h)×体重(kg)=消費カロリー(kcal)
になることがわかっており、踏み台昇降運動のMETsの値がわかれば消費カロリーは計算できるのです。
踏み台の高さに相当するウォーキングの歩行距離は?
人はどれくらいの速さでウォーキングするのか?
それは、不動産会社の広告でよく見る「最寄駅から徒歩何分」という表示に関する基準が決まっており、その基準が参考になります。
それによると、徒歩の所要時間は「1分間に80m」の速さが基準になります。
その基準をウォーキングにあてはめると10分間に0.8km(800m)歩くことになり、時速にすると4.8kmになります。
そして、踏み台昇降の台の高さと速さによって決まるMETs値から消費カロリーが計算され、その消費カロリーに相当するウォーキングをしたときの歩行距離がわかります。
これが下記の表になります。
踏み台の高さが10cmの場合に相当する歩行距離と消費カロリーは?
ビート [bpm] 1分間の昇り降した回数 |
METS |
歩行距離 [km] |
消費カロリー [kcal/10分] 体重50kg |
消費カロリー [kcal/10分] 体重80kg |
---|---|---|---|---|
80 | 3.5 | 0.9 | 22 | 35 |
90 | 3.8 | 1.0 | 25 | 40 |
100 | 4.1 | 1.1 | 27 | 44 |
110 | 4.5 | 1.2 | 30 | 48 |
120 | 4.8 | 1.3 | 33 | 53 |
参考:コナミ ステップウェル2取り扱い説明書より「運動処方の指針、アメリカスポーツ医学学会編、体力科学編集委員会監訳、原著第6版、南江堂(2001)」
国立健康・栄養研究所の資料「身体活動のメッツ(METs)表」によると、
METs値
- 散歩(ウォーキング)(時速4.5~5km):3.5
- 通勤・通学:4.0
という目安になっています。
踏み台の高さが10cmでビートが80の時のMETsは3.5とウォーキングのMETsと値は同じですが、歩行距離は0.9kmになっており、時速にすると5.4kmになりますので、この段階でウォーキングしたときより約1.13倍カロリー消費が高くなる計算になります。
ビートが90~120に速くなるとMETsの値も3.8~4.8と上がり、歩行距離も1.0~1.3kmと上がっています。
踏み台の高さが15cmの場合
ビート [bpm] 1分間の昇り降りした回数 |
METS |
歩行距離 [km] |
消費カロリー [kcal/10分] 体重50kg |
消費カロリー [kcal/10分] 体重80kg |
---|---|---|---|---|
80 | 4.2 | 1.1 | 28 | 45 |
90 | 4.6 | 1.3 | 31 | 50 |
100 | 5.0 | 1.4 | 35 | 56 |
110 | 5.4 | 1.5 | 38 | 62 |
120 | 5.8 | 1.7 | 42 | 67 |
参考:コナミ ステップウェル2取り扱い説明書より「運動処方の指針、アメリカスポーツ医学学会編、体力科学編集委員会監訳、原著第6版、南江堂(2001)」
踏み台の高さが20cmの場合
ビート [bpm] 1分間の昇り降りした回数 |
METS |
歩行距離 [km] |
消費カロリー [kcal/10分] 体重50kg |
消費カロリー [kcal/10分] 体重80kg |
---|---|---|---|---|
80 | 4.9 | 1.4 | 34 | 54 |
90 | 5.4 | 1.5 | 38 | 61 |
100 | 5.8 | 1.7 | 42 | 68 |
110 | 6.3 | 1.9 | 47 | 75 |
120 | 6.8 | 2.0 | 51 | 81 |
参考:コナミ ステップウェル2取り扱い説明書より「運動処方の指針、アメリカスポーツ医学学会編、体力科学編集委員会監訳、原著第6版、南江堂(2001)」
上表のように、踏み台の高さが10cm⇒15cm⇒20cmと高くなり、かつ、ビートも速くなるほどMETsの値も上がるので、カロリー消費量も増加し、ウォーキングに相当する歩行距離も上がることがわかります。
踏み台昇降運動の消費カロリーは、
- 踏み台の高さが高いほどMETs値も上がり消費カロリーも増える
- 踏み台を昇り降りする速さが速いほどMETs値も上がり消費カロリーも増える
ということになり、ウォーキングよりも踏み台昇降運動のほうが消費カロリーも多いのです。
これらの表は10分間の消費カロリーですが、20分間行えば消費カロリーは2倍になり、30分間行えば3倍になります。
例えば体重80kgの人が15cmの踏み台でビート80で運動する場合、10分間で消費カロリーは45kcalになりますが、20分間の消費カロリーは90kcal、30分間の消費カロリーは135kcalと消費カロリーは蓄積されていきます。
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踏み台昇降運動の最適な時間について
最初は10分間から始めてみましょう。
慣れてきたら徐々に時間を長くしていきますが、30分や1時間連続で行う必要はありません。
10分×2セット、10分×3セットというように、こま切れにして行うことが長続きするコツです。
20分連続して行うのと、10分を2セット行うのとでは消費カロリーの面でも効果は同じです。
こま切れにすることでスキマ時間を利用することができますね。
踏み台の最適な高さは?
上記の表で示したように、高さは10cm~20cmくらいで十分な効果を得られますので、最初は踏み台の高さを10cmから始め、慣れてきたら自分の体力に合わせて15cm、20cmと徐々に高くしていきましょう。
40cm程の高さだと負荷が上がり消費カロリーも増えますが、膝に思った以上の負担が掛かりますので、足腰に自信がない方にはあまりオススメしません。
また、長く継続して運動するために時々高さを変えてみるのもいいと思います。
踏み台昇降の昇り降りの速さは?
上記の表に示したように、台の高さが同じでも踏み台を昇り降りする速さ(ビート)が速くなれば消費カロリーも上がります。
昇り降りの速さを変えるのは踏み台の高さを高くするよりも体感的にきつく感じることがありますので、最初は一分間に80ビートの速さで運動しましょう。
さらに頑張れそうな方は、90ビート、100ビートと徐々に速くしていきましょう。
踏み台昇降運動の台は市販品が安心です!
手作りで台を作るのもいいのですが、市販されている踏み台昇降専用の台のほうが丈夫ですし、長く使うなら市販品をおすすめします。
私が使用しているコナミの「ステップウェル2」の特徴は・・・ 台の高さが10cm、12.5cm、15cm、17.5cm、20cmと5段階で調整できます。
また、毎分80~120ステップの5段階で10分間運動できるように音楽CDも付属しているので、リズムをとりながら踏み台昇降運動を行うことができます。
軽量なプラスチック性ですが、丈夫で容易に分解や組み立てができます。
⇒楽天で「コナミ ステップウェル2」を見てみる
おまけ
ステップウェルで踏み台昇降運動をしましょう!
まとめ
踏み台昇降運動は、同じ時間ウォーキングするよりも消費カロリーが高いことがわかりました。
そして、運動強度(台の高さ・昇り降りする速さ・運動する時間)によって効果も変わります。
長続きするコツは運動強度を変えることでメリハリをつけ、飽きがこないようにすることです。
短い時間でもいいので、長く継続することを心がけましょう!