炭酸風呂に入浴すると効率よく体温を上げる効果がありますが、それによってヒートショックプロテイン(HSP)というたんぱく質が作られることによって免疫細胞が活性化されるといわれています。
ヒートショックプロテインとは具体的にどんなものなのか? また、炭酸風呂に入ることでHSPは増えるのか? 気になったのでとことん調べてみました!!
目次
炭酸風呂に入浴しよう!!
炭酸風呂と普通のお風呂は違うの!?
昔からヨーロッパのスイス、ドイツ、オーストリアでは各地に高濃度炭酸泉が多く存在し、約150年の昔から「心臓の湯」と呼ばれ、美容や健康維持などに入浴療法のための療養施設があります。
日本においては、天然の高濃度の炭酸泉はあまり存在しませんが、最近、人工的に高濃度の炭酸を作る技術が開発されていますので、美容や医療またはスポーツでも活用されています。
炭酸風呂に入浴するのは二酸化炭素に溶けたお湯に入浴することです。
炭酸風呂に入浴するのと、普通のお湯のお風呂に入浴するのとは、効果は明らかに異なります。
普通のお風呂では、体温が上昇して血圧が上がり、全身を循環する血流が良くなります。
一方、炭酸風呂に入浴すると、二酸化炭素が皮膚から吸収されることにより血管を拡張させるので、体温は上昇しますが、血圧はさほど上昇させず血流を良くする効果があります。
その効果によって体への負担を軽くすることができるのです。
体温が上昇すると「ヒートテックプロテイン(HSP)」というたんぱく質が作られます。
HSPが作られることによって免疫細胞が活性化されるのです。
ヒートショックプロテイン(HSP)とはなにか!?
ヒートショックプロテイン(HSP)とは、傷ついた細胞を修復するたんぱく質のことです。
「ヒートショック」という言葉の通り、熱による刺激によって作られるたんぱく質です。
人体のほとんどが水分でできていますが、水分以外はほとんどがたんぱく質でできているのです。
病気やストレスによってたんぱく質が傷つくと、様々な不調の症状になって体に表れます。
この傷ついたたんぱく質を修復して、正常な細胞に戻してくれるのがHSPなのです。
HSPを増やすことは「からだを健康にする」ということにつながります。
ヒートショックプロテイン(HSP)はどうやって増やせるの!?
ではどうしたらHSPは増やせるのか?
それは、体温を上げることです。
そこで、簡単に、効率よく体温を上げる方法があります。
それがお風呂に入浴することであり、更に、炭酸風呂に入浴することで効率よくHSPを増やせるのです。
HSPが増えると免疫細胞の一種である「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」の働きを強化します。
ナチュラルキラー細胞が強化されると、がん細胞や病原体を弱体化させる働きをするので、その結果、免疫力がアップします。
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ヒートショックプロテイン増やせる炭酸風呂の入浴法とは!
- 入浴前に水分補給をしっかりとる
500mlを目安に水分を補給します。
無糖の炭酸水で補給すれば、炭酸風呂との相乗効果が表れます。 - 入浴することで体温を平熱+1.5℃に上げる
健康な日本人の平均体温は36.55℃~37.23℃ぐらいが正常値となっております。
体温が1℃低下すると免疫力が30パーセント落ちてしまいますが、体温を1℃上げるだけで免疫力は500%~600%も上昇するのです!!
体温を38℃まで上げることが理想ですが、平熱が低い人は38℃まで上げることが酷な場合もあります。
その場合は、平熱から1.5℃上昇させるのを目標にしましょう。
体温計を口にくわえ体温を測定しましょう。 - 炭酸風呂に入浴することで効率的に体温を上昇させる人には自立神経という神経があります。
緊張状態やストレス状態のときに働く交換神経と、リラックス状態のときに働く副交感神経があります。
お湯の温度のよってこの二つの神経の反応が変わってきます。
42℃以上の熱いお湯に入りますと、体温は上がりますが、交換神経が刺激されて興奮状態になるために、血圧が上昇するので、結果的に心臓に負担がかかってしまいます。
一方、40℃のぬるま湯ですと、副交感神経が刺激されてリラックス状態になるために、血圧は下がるので、心臓への負担は少なくなります。
このように、わずかなお湯の温度の違いで効果は正反対になってしまうので注意してください。
よって、入浴する時間の目安としては、40℃のお風呂⇒10分間~15分間の入浴というのを目安にしてください。
10分間~15分間も入浴していられない場合や、40℃は熱いと感じる人こそ、炭酸風呂に入浴するのが特に効果的です。
炭酸風呂で入浴すると38℃~39℃のお湯でも十分に体が温まりますし、炭酸の効果で体温も約半分くらいの時間で上昇するので、ぬるま湯でも短い時間でHSPを増やすことができます。
ヒートテックプロテインを増やすのに炭酸風呂は相性がいいのです。 - 入浴が終わったら10~15分間は保温する 入浴後は体温を冷やさないように冷たい飲み物やクーラーに当たるのは避けましょう。
体温が逃げないように、温かい服装で10~15分間は安静にして保温することに努めましょう。 - 入浴後も水分補給する 入浴後にも500mlを目安に水分を補給します。
ここでも、更に無糖の炭酸水で水分を補給するとより効果的です。
以上が入浴法です。
注意していただきたいのが・・・・
高齢者や体力がない人は体全体をお風呂に入浴する「全身浴」よりも、「半身浴」のほうが心臓への負担が少なくなりますので、長い時間の入浴も可能になります。
しかし、冬場の浴室内は特に寒くなりますので、汗と共に体温も奪われやすく体も冷えてしまい、逆効果になってしまいます。
ですので、浴室内を暖かくすることと、タオルなどでお湯を浸しながら上半身が冷えるのを防いでください。
また、冬場は浴室だけでなく脱衣所も寒い場合があり、脱衣所で服を脱ぐことで体が冷えます。
体が冷えると、体内の熱が逃げないように皮膚の表面の血管が収縮するため血圧が上昇します。
その後、入浴した時に体が温まりますが、このとき血管は拡張するので血圧も急激に低下してしまいます。
温まった体で寒い脱衣所へ出ることで血圧が再び急激に上昇します。
この急激な血圧の変化が失神や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす場合もあります。
この症状を「ヒートショック」といいます。(HSPのヒートショックとは意味が異なります)
ヒートショックは、温度差が大きいほど起こりやすくなりますので、冬の寒い季節には脱衣場や浴室を十分に暖めてから入浴するようにしてください。
ヒートショックプロテインを増やすために炭酸風呂は毎日入ればいいの!?
ヒートテックプロテインは入浴直後に急激に増えるのではありません。
HSPの量が最大になるのは炭酸風呂に入浴した2日後です。
ここをピークにして1~3日はHSPの効果が持続します。
ですので、前述のようなHSPを増大させるための炭酸風呂の入浴法は、週に2回程度、間隔をあけて実施すれば十分効果を得られるのです。
反対に、HSPを増大させるための入浴法を毎日行うと、体が適応してしまい、HSPが増えにくくなりますので間隔をあけて入浴してください。
炭酸風呂は自宅で作ることができますが、その方法には「炭酸入浴剤を入れる」、「材料から炭酸風呂を作る」の2パターンがあります。
炭酸風呂の詳しい作り方やその他の効果についてこちらの記事を見てくださいね。↓
また、炭酸入浴剤の中にはお湯の残留塩素(カルキ)を消すことができ、やわらかなお湯になるため、赤ちゃんやアトピー肌のようなデリケートな肌な人にも、使用できるような入浴剤がありますので紹介しますね。
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このように炭酸風呂を利用することによりヒートショックプロテインを増やして免疫力を上げましょう!!
ヒートショックプロテイン(HSP)の解説動画
まとめ
炭酸風呂を利用すれば、効率よくヒートショックプロテインを増やすことが可能になります。
ヒートショックプロテインが増えれば、ナチュラルキラー細胞が増えるので免疫力がアップします。
免疫力をアップして元気になりましょう!!